七高山奥院(町指定史跡:払体)

七高山奥院

七高山は、中世以降の山岳修験の場として多くの修験者が籠ったと伝えられ、山頂の七高山神社と前面の僧坊跡と見られる平坦面が堀や段で囲まれる格を有している。
山内の調査によって、直接山岳修験にかかわる遺構を検出できないが、山麓の廃寺(清岩寺)跡や縄文時代から弥生時代の石器採取の母岩、その他の遺物等が確認され、古くから生活や信仰の場であったことが判明している。
奥院は、七高山南面中腹、標高二百三十~四十mにあり、七高山神社参道の高寺地区を前面と考えると、七高山神社から裏側の払体地区に通ずる裏参道の途中に位置し、「バン 行者大菩薩 奥院」と陰刻された磨崖仏と役行者の石像があり、江戸時代の山岳修験の所産と考えられる。
七高山山域の中で、奥院は、役行者(役小角)の石像や磨崖仏(菩薩名頂部種字)の存在から、山岳修験の行場の一つであることは明確で、山岳修験の様相を考える上で欠くことができない。

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