生涯学習による人づくり

1)社会教育
(現状と課題)
 生活水準の向上や余暇の増大、価値観の多様化などを背景として、町民の間には生涯を通じて学習意欲を持つ人も多くなりました。また、学習ニーズも各年齢層により多様化、高度化が進んでおり、自発的、主体的な学習活動も多くなっています。こうした状況は社会教育分野の枠だけに収まりきらない面もありますが、生涯の各段階における学習意欲を助長していく施策の展開が必要です。
町民の学習ニーズに応えるため、各地区公民館を中心に各種社会教育事業を推進していますが、今後さらに各年齢層に応じた多彩な学習機会の提供や内容の充実が必要です。
 また、まちづくりの視点からも、学習機会を通じて様々な能力を取得した創造的な人づくりを進めるとともに、こうした持てる能力を様々な分野のまちづくりに活かす機会の拡大に努め、参画を促すことも重要です。

(基本方針)
 町民の年代を問わない多様化、高度化する学習ニーズに対応できるよう、学習機会の拡充、学習環境の整備充実に努め、町民の自発的、主体的学習活動の推進を図ります。
 
(主要施策)
  1)児童生徒が自ら学び、自ら考える力を育成する事業
     ・ふるさと学習の推進
     ・生活体験、自然体験、社会体験等課外活動の充実
     ・地域わくわくサタディ支援事業の継続
     ・親のための教育講座、講演会開催
  2)交流、意見交換等の機会拡充による青年交流事業
     ・青年対象講座の開設
     ・グループ交流活動の支援
     ・活動団体の育成
     ・リーダーの養成
  3)成人の様々な生涯学習ニーズに対応するメニューの充実・拡大事業
     ・学習情報の提供
     ・各種教育講座の開設
     ・学習団体及びボランティアグループの育成
     ・相談窓口の充実
  4)高齢者の生き甲斐の持てる学習機会の提供
     ・学習機会と情報の提供
     ・健康、趣味、教養講座等の充実
     ・高齢者学級の充実
     ・シニアボランティア講座の開設
  5)公民館の充実
     ・事業推進サポート体制の充実
     ・団体活動への支援強化
     ・リーダー育成事業の推進
     ・施設設備の充実

2)文化振興
(現状と課題)
  生活水準の向上に伴い、こころの豊かさや個性の尊重など精神的な充足を求める傾向が強まり、芸術や文化に対する関心や実践が日常生活のなかに自然に浸透し、ゆとりを求めるようになってきています。
 本町には貴重な有形文化財、保存伝承されている無形文化財も多く残されています。
 先人から受け継がれ、残されてきたこれら文化財は、町を形づくってきた個性であり、今後のまちづくりにも重要な要素です。しかし、伝承者の高齢化、生活態様の大きな変化などにより伝統行事、伝統芸能については衰退傾向にあり、保存伝承活動に対して支援策が必要です。
無形文化財の伝承組織のほか、様々な文化活動は羽後町文化協会を主体として展開されていますが、今後もより広範な町民の自発的芸術・文化活動を支援していくとともに、伝承文化については町民共有の貴重な財産として保護、活用していく必要があります。
 
(基本方針)
 町民の多様な文化活動の支援と活性化を図り、地域文化の創造を推進します。また培われてきた伝統芸能の保存・伝承活動を支援するとともに、有形文化財についても適切な保護、保存に努め、まちの個性としてまちづくりに活用して行きます。
 
(主要施策)
  1)芸術・文化活動支援の充実
     ・芸術・文化団体の育成支援
     ・芸術・文化への参加、発表の場の充実
     ・情報サービスの充実
  2)芸術・文化に接する機会の拡充
     ・音楽、演劇、美術展等芸術鑑賞機会の拡充
     ・文化施設活用機会の提供
     ・講座の開設
  3)伝統芸能、文化遺産の保護・保存
     ・文化財保護団体の育成支援
     ・伝統芸能の保存
     ・伝承活動への支援
     ・有形文化財の保存・修理
     ・西馬音内城跡の整備
  4)施設の整備
     ・西馬音内盆踊り会館建設
     ・図書館建設

3)スポーツ・レクリエーション
(現状と課題)
 学校週5日制の定着、長寿社会の到来、生活水準の向上や労働時間短縮など社会情況の変化による個人の自由時間の増大に伴ない、健康に対する関心がスポーツ活動への欲求として高まって、町民誰もがいつでも、どこでも気軽にスポーツを楽しめる環境の整備、レクリエーションの場が求められています。
 本町のスポーツ活動は主に教育委員会、体育協会を中心に展開されており、住民運動会、スポーツ教室、各種大会を開催しているほか様々なクラブが活動しています。今後とも多様化する町民のスポーツ・レクリエーションニーズに応えるため、生涯各期に応じたメニューの構築、指導者育成、スポーツやレクリエーション施設の整備充実を図る必要があります。
 また、平成19年開催の秋田国体に向け多目的運動広場(ホッケー場)を建設するなど整備を進めていますが、当町での開催種目であるグランドホッケー競技のみならず、幅広いスポーツ活動や組織への支援も必要です。
 さらに、国体開催時には選手、役員の宿泊が必要ですが、町内の宿泊施設では対応できない現状であり、民泊など全町を挙げた宿泊受入態勢の整備も急務です。
 
(基本方針)
 全ての町民が生涯にわたり気軽にスポーツ活動、レクリエーション活動を楽しむことができる環境の整備を図るとともに、団体や指導者の育成を通じてスポーツ・レクリエーションの日常化を目指した普及活動にも努めます。また、平成19年国体は全町を挙げて成功を目指します。
 
(主要施策)
  1)スポーツ施設の整備・活用
     ・総合体育館、陸上競技場などの公営スポーツ施設の整備と機能強化
     ・多目的運動広場の活用による各種大会の誘致
  2)生涯スポーツの振興とスポーツ活動・レクリエーション活動の充実
     ・スポーツ団体、スポーツ指導者の研修機会の確保と育成、指導体制の強化
     ・スポーツ少年団の育成と指導者の養成
     ・羽後町体育協会、各種スポーツ団体の活動支援
     ・五輪坂周辺施設の充実とレクリエーション活動の普及
  3)平成19年国体への取り組み強化
     ・宿泊等受入態勢の整備
     ・交流促進による観光振興策

4)青少年育成
(現状と課題)
 青少年が本町の将来の担い手として健全に、主体的に生きる社会人として成長することは全ての町民の願いです。核家族化の進展、家庭や地域における教育機能の低下、地域社会での連帯感や人間関係の希薄化、情報の氾濫など青少年を取り巻く環境は悪化しており、こうした背景をもとに全国的に少年犯罪の増加や低年齢化が大きな問題となっています。
 こうした社会環境の中で健全な青少年を育成していくためには、関連団体をはじめ、家庭、地域、行政が緊密な連携のもとに、青少年を取り巻く環境の浄化や幅広い育成活動を展開していく必要があります。
 
(基本方針)
 家庭、地域、行政が一体となって町ぐるみで青少年の健全育成に努めるとともに、青少年の自主的な社会参加を促し、未来の羽後町を担う心身ともにたくましい青少年の育成を目指します。
 
(主要施策)
  1)青少年の健全育成活動の推進
     ・家庭、学校、地域などとの連携強化
     ・非行防止活動、指導・相談活動の推進
  2)青少年の社会参加活動の推進
     ・文化活動、スポーツ活動、ボランティア活動などへの参加促進
  3)青少年育成羽後町民会議の充実
     ・青少年育成羽後町民会議活動の強化・推進

お問い合わせ

企画財政課  企画調整班
〒012-1131  秋田県雄勝郡羽後町西馬音内字中野177
TEL:0183-62-2111  内線:231.232.233   FAX:0183-62-2120  メールでのお問い合わせ